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Japanische Klassiker mit Furigana

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モスクワのつじばしゃ

モスクワの辻馬車

宮本 百合子

Lesen Sie モスクワの辻馬車 (モスクワのつじばしゃ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.305 Zeichen · 17 Bildschirme

Aozora Bunko

そのことはこの頑固そうな中年男が云うばかりでない。穀物生産組合がすでに問題として批判していた。

タクシーは、モスクワで公営だ。運転手は月給で雇われ、働く。工場へ出勤するプロレタリアートと同じに。ところが昔ながら赤い車輪の辻馬車は、仲間で相互扶助的な組合をこしらえているが、生産手段を自分でもっている個人営業だ。馬、馬車、両方持っているか、馬は自分ので馬車だけ借りるか。――交通労働者として職業組合には属していない。СССР全経済組織は迅速に社会主義化され、個人営業の手工業者(靴直し屋、裁縫師、理髪など生産手段を自分で持っている職人)までが、集団的生産組合にまとめられつつある。

辻馬車の赤い輪と馬の蹄とは当然昔のような個人的利潤をひらき出さない。その上燕麦は高かった。ソヴェトの農村は五ヵ年計画の集団農場化でいくらでも働く手を呼んでいる。共同牧畜のために。一匹の牛、一頭の馬も招待されている。市へ出て引合わぬ燕麦と税とで馬車をころがすより集団農場員となって生活保証をうけた方がましではないか。

一九三〇年の初夏からモスクワの辻馬車は数でぐっと減り、馬車賃で倍あがった。