Japanische Klassiker mit Furigana
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ルルとミミ
ルルとミミ
とだ けん
Lesen Sie ルルとミミ von とだ けん (とだけん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.628 Zeichen · 24 Bildschirme
御殿の屋根は薔薇色に、または真珠色に輝きながら、水の底の方へ小さく小さくなってゆきました。宝石をちりばめたような海月の足の下へ……。
「ネエ、ルル兄さま!」
「ナアニ……ミミ」
「女王様は何だかお母様のようじゃなかって」
「ああ、僕もそう思ったよ」
「あたし、何だかおわかれするのが悲しかったわ」
「ああ、僕もミミと二人きりで湖の底にいたいような気もちがしたよ」
こんなことを二人は話し合いました。そうして二人は抱き合って、海月の足の下をのぞきながら、何遍も何遍も女王様のいらっしゃる方へ「左様なら」を送りました。
ルルとミミが湖のおもてに浮き上ったところには、美しい一艘の船が用意してありました。その上にルルとミミは乗りうつりました。
「海月よ。ありがとうよ。ルルとミミが心から御礼を云っていたと、女王様に申し上げておくれ」
海月はやはりだまって、ユラユラと水の底に沈んで行きました。兄妹は舷につかまって、その海月の薄青い光りが、水の底深く深く、とうとう見えなくなってしまうまで見送っておりました。
お月様は今、西に沈みかけていました。かすかに吹き出した暁の風が、二人の船を陸の方へ吹き送りはじめました。