Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ルルとミミ

ルルとミミ

とだ けん

Lesen Sie ルルとミミ von とだ けん (とだけん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.628 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

湖の面には牛乳のような朝靄が棚引きかけていました。その上から、まだ誰も起きていないらしい、なつかしい故郷の村が見えました。その村のお寺の鐘撞き堂に小さく小さくかすかにかすかに光る鐘……ルルはそれをジッと見つめていましたが、その眼からどうしたわけか涙がポトポトとしたたり落ちました。

「まあ。お兄さま、どうなすったの。なぜお泣きになるの……」

ルルはしずかにふりかえりました。

「ミミや。お前は村に帰ったら、一番に何をしようと思っているの……」

「それはもう……何より先にあの鐘の音をききたいと思いますわ。あの鐘は今度こそきっと鳴るに違いないのですから……どんなにかいい音でしょう……」

と、ミミはもう、ルルの顔をあおぎながら、その音が聞こえるようにため息をしました。ルルも一所にため息をしました。

「ミミや。そうしてあの鐘が鳴ったなら、村の人はきっと私たちを可愛がって、二度と再び湖の底へはゆけないようにしてしまうだろうねえ」

「まあ。お兄様はそれじゃ、湖の底へお帰りになりたいと思っていらっしゃるの……」

ルルはうなずいて、又一つため息をしました。そうして又も涙をハラハラと落しました。