Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

レモンのはなのさくおかへ

レモンの花の咲く丘へ

国枝 史郎

Lesen Sie レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.016 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

(間)紫の袍を着た、桂の冠をかむった、銀の竪琴を持った騎士姿の音楽家が誘惑の主でござりますぞ。

女子 私は……そのお話を聞いております中に、何んだか自分の運命が、間近に迫ったように思われて参りました。(入口をすかし見て)私にはあの入口の背後に、騎士姿の音楽家が彳んでいるように思われます。あの扉が今にも開いてその人が、光り輝く魔法の瞳で私の眼をひきつけはしないかと思われてなりませぬ。(公子忙しく入口に行き扉を開く、廊下より薔薇色の光線さし入る)

公子 紅い光ばかりが彳んでおりました。(と女子の傍へ来る)

女子 (室中を見廻し)、何故今夜に限ってこの室には一つの燈火も無いのでござりましょう、罪を犯す人は光を恐れると申しますが、私共二人は罪を犯すものではありませんのに。

公子 いえいえ、貴女の為ならば、私はどんな罪でも犯します……人を殺すことさえも。

女子 そのような恐わらしいことを申すものではござりませぬ。人を殺すのは、自分を殺すと同じではござりませぬか……。

(暫く無音にて両人顔を見合わす。突然、公子は女子の手を取る、女子はそれをこばまんとして能わず。公子は取りし女子の手を唇にあてんとす。