Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
レモンのはなのさくおかへ
レモンの花の咲く丘へ
国枝 史郎
Lesen Sie レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.016 Zeichen · 142 Bildschirme
高殿は領主の一子にして年若く美しき音楽の天才ある公子の居室とす。左の窓に近く大いなる丸テーブルあり、丸テーブルを囲みて寝台と椅子とあり。以上の建築装飾は総て中世紀頃の型を用う。
時 夕暮れ落日の頃。
季 初夏。薔薇、レモンの花盛り。
領主 (品位ある風采、この時代の豪族に似つかわしき服装、腰に剣をつるす。左の窓口によりて湾の風景を眺む。)今日の夕日は平素よりは別して美しく静かに見える。小鳥や風に送られて日は海に沈まんとし、猩々緋の雲は戦の旗のように空の涯を流れている。沈まんとする日の美しさはどうだ。黄金の車が焼け爛れながら水晶盤の上へ落ちるようだ。櫛の歯のような御光は珊瑚をとかして振り撒いたような空と海とへ、霧時雨のようにふりそそいでいる。その光は一刻一刻に変わり、その色は次第次第に移って行く。沈まんとする日の上には猶太王の袍に似た、金繍のヘリある雲の一群がじっと動かずに浮かんでいる。その雲の上には風信子石のような星が唯一つ、淡く光っているが、やがて日が沈みきると一緒にダイヤモンドのようにキラキラと輝くのであろう。その星の上は緑青のように澄んで青い夕暮れの空で、風が小鳥の眠りを誘うように、やさしくやさしく渡っている。