Japanische Klassiker mit Furigana
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ウィタ・セクスアリス
ヰタ・セクスアリス
Lesen Sie ヰタ・セクスアリス (ウィタ・セクスアリス) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 58.941 Zeichen · 119 Bildschirme
僕は驚いて、前々晩の事を思い出した。そしてこう思った。僕は秘密を守って貰う約束で書こうと云った。その秘密を先方が守らない以上は、書かなくても好いと思った。
そうすると霽波から催促の手紙が来る。僕は条件が破れたから書かないと返詞をする。とうとう霽波が遣って来た。
「どうも読売の一条は実に済まなかった。どうかあの一条だけは勘弁して、書いてくれ給え。そうでないと、僕が社員に対して言を食むようになるから」
「ふむ。しかし僕があれ程言ったのに、何だって君は読売なんぞに吹聴するのだ」
「僕が何で吹聴なんかをするものかね」
「それではどうして出たのだ」
「そりゃあこうだ。僕は社で話をした。勿論君に何も言わない前から、社で話をしていたのだ。僕が仙珠吟社へ請待せられて行って、君に逢ったというと、社長を始め、是非君に何か書かせてくれろと云う。僕は何とも思わずに受け合った。そこで君に話して見ると、なかなか君がむつかしい事を言う。それを僕が蘇張の舌で口説き落したのだ。それだから社に帰って、僕は得意で復命したのだ。読売へは誰か社のものが知らせたのだろう。それは僕には分らない。僕は荊を負うことを辞せない。