Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せんきゅうひゃくにじゅうさんねんなつ

一九二三年夏

宮本 百合子

Lesen Sie 一九二三年夏 (せんきゅうひゃくにじゅうさんねんなつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.898 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

四十五十近い女と二十四五の成熟した女の心理的衝突

母が近頃、弱いことで甘やかされて居るのに、自分の主張は正しいばかりで通ると云う信仰をかたくして居る浅間しさ。

◎自分は着物をどんどん作っても祖母の身のまわりのことはかまわず

「どうしてそう変なおなりをなさるでしょうね、お持ちだのに」と愛のない言葉をかける。

娘に、「何を着たってわるいものはわるい」と云う。

そう云う若い時からの執念で威張り、それ見ろ、と云う態度で居るのを見る心持。――劬わられるのが当然と云う自負

◎その位の女の享楽主義

夏目さんの奥さんが自動車に乗って遊んだのも無理なし、若い時の苦労を思い出し、今こそ自分の力で楽しめると云う傾向

○

七月八日、もうすぐ暑中休暇にもなるのに、時候が逆がえりし、急に単衣に肌衣を重ねても、うすらさむいようになった。

曇った空の下で、茂った梧桐の葉などが却って、わびしく、寒く感じられる。

階下で小さい女の子が、肝高い声を張げて読本のおさらいをして居るのが、静かな四辺の空に響く。

「わたくしには、口も眼も耳もありません。手も足もありません。