Japanische Klassiker mit Furigana
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せんきゅうひゃくごじゅうねんのさつじん
一九五〇年の殺人
海野 十三
Lesen Sie 一九五〇年の殺人 (せんきゅうひゃくごじゅうねんのさつじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.413 Zeichen · 5 Bildschirme
「そんなことは、まだ云えない。それよりもお前は何故レッドを殺害したのか」
「ナーニね。あいつの面がどうにも気に喰わねえんでサ。むしゃくしゃとして、やっちゃいました。それだけのことです」
「よオし。では次に被害者を呼べ。レッドを呼ぶのだ」
ヤーロはそれを聞くと椅子から立ち上った。警官は畏まって、隣室から被害者レッドを連れてきた。
「やッ、ヤーロ奴、ここにいたな」
「こらッ、静まれ、喧嘩をしちゃいかん。ところでレッド、被害者として何か申立たいことはないか」
「へえ、ありがとうごぜえやす。あっしを殺したこのヤーロの奴を、ウンと罰してやっておくんなさい。終り」
「それだけだナ。よし決まった。判決。ヤーロはレッドを殺害したる罪により、金五万円也の罰金に処す。但し二十日以内に納付すべし」
「えッ五万円を二十日間に……。そりゃひどい。月賦にしておくんなさい。毎度のことじゃありませんか」
「駄目だ、毎度のことじゃから……。閉廷!」
捜査課長は、木の槌で卓の上をコツンと叩いた。加害者と被害者とは睨み合ったまま、室を出ていった。
課長は手をのばして、葉巻を一本口へ抛りこんだ。そして思わず独白した。