Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのひふん

三つの悲憤

豊島 与志雄

Lesen Sie 三つの悲憤 (みっつのひふん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.748 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「本気でそう仰言るのですか。」

「どうも仕方がない。」

「お父さん。」

「お前はまだ若い。世の中のことが分るものではない。」

父親の落着いた平気な調子は、阮東の血を却って湧き立たせました。

彼はいきなりつっ立って、范志清に叫びました。

「おい、土産物を持出そう。あれが途中で役立たなくて、家に帰って役立つとは、僕は夢にも思わなかった。」

「よろしい、僕が引受けた。」

范志清は、杯を高く差上げ、一息にぐっと飲みほして、ふらふらした足どりで、室から出て行きました。阮東も出て行きました。

暫くすると、二人は、小銃を二挺ずつかついで戻って来、それを音高く食卓の上に投げ出しました。

「僕たちの土産物です。」

女たちは声を立てました。男たちは立上りました。

阮大人は静かにいいました。

「今晩だけは許すから、賑かにやって、そして、お前たち二人は、明日の朝、ここをたちなさい。」

それももう、二人の耳にははいりませんでした。若い人たちが集ってきて、乾杯の音がしきりに起りました。

酒杯のうちに、匪賊に対する計画は進められました。小銃が四挺に拳銃が二挺あります。弾薬も充分にあります。