Japanische Klassiker mit Furigana
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さんにんのそうせいじ
三人の双生児
海野 十三
Lesen Sie 三人の双生児 (さんにんのそうせいじ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.806 Zeichen · 87 Bildschirme
とにかく川沿いの寮の光景は恰も一枚の彩色写真を見るようにハッキリと妾の記憶に存している。
なぜ妾がはらからを探すのかという詳しいことについては、おいおいとお話しなければならぬ機会が来ようと思うから、今はまあ云うことを控えて置こうと思う。
――とにかく当時は五歳か六歳だった。黄八丈の着物に鹿の子の帯を締め、そしてお河童頭には紅いリボンを三つも結んでいるというのがそのころの妾自身の身形だった。妾の尋ねるはらからというのは、その頃寮の中に設えられた座敷牢のような太い格子の内側で、毎日毎日温和しく寝ていた幼童――といっても生きていれば今では妾と同じように成人している筈だ――のことだった。
「なぜ、あの幼童は、暗い座敷牢へ入れられていたのだろう?」
今もそれをまことに訝しく思っている。どうしたわけで、あの年端もゆかぬはらからをいつも暗い座敷牢のなかに入れ置いたのであろう。成人した人間であれば、気が変になって乱暴するとかのような場合には、座敷牢に入れて置くのは仕方ないことだったけれど、あの場合はともかくも五つか六つかの幼童ではないか、乱暴をするといってもせいぜい障子の桟を壊すぐらいのことしか出来る筈がない。