Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんのそうせいじ

三人の双生児

海野 十三

Lesen Sie 三人の双生児 (さんにんのそうせいじ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.806 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

「ああそうだったの。気の毒だったわネ。でも、脚を挫いているのなら夢遊でも外は歩けないのじゃない」

「いえそれはこうなんですの。夢遊病者は、たとえ足が悪くても、そのときは歩けるのですから不思議ですわ」

静枝の答は一々明快だった。まだ聞きたいことが沢山あったがあまり尋ねては折角巡逢った同胞のことを変に疑うようで悪いと思ったので、もう一つだけ重大なことを尋ねた。

「あの、『三人の双生児』とお父さまがお書き遺しになった言葉ね、あれはどういう意味でしょうね。あなたと妾とだけでは二人の双生児で、三人ではありませんものネ」

「ええあれはお父さまのユーモアであったんですわ。つまりお産の褥の上には、お姉さまとあたくしとの二人の嬰児と、それからお産を済ませたばかりのお母アさまと、都合三人で枕を並べて寝ていたのを御覧になって三人の双生児とお書きになったんですわ」

「アラいやだ。そんなことだったの」

妾は、このいままで重大視していた「三人の双生児」の謎が意外も意外、あまりにも明快にスラリと解けたので、滑稽でもあり、気ぬけもして、暫くは笑いが停まらなかった。実にそんなことであったのか。