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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんのそうまだいさく

三人の相馬大作

直木 三十五

Lesen Sie 三人の相馬大作 (さんにんのそうまだいさく) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.603 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

右源太は、眼を閉じていた。

「刀はあずかるであろうな」

「はい」

「では――」

大作が、大刀を、右手で、差出した。

「はっ」

右源太は、両手で受けた。三尺余りの、長くて、重い刀であった。

「拙者一人に、大勢がかりで、ちと、見とむないの。そうは思わぬか」

と、いいつつ、四辺を見廻して

「何も無し」

と、独言をいった。そして

「御苦労――はははは、少し、蒼くなって、顫えているの」

「はっ」

「役人などに、恨みは無い。恨みの無い者は斬らん。妨げるなら、格別、志を達した上はのう――その方一人の手でも、召捕らえられてよい――何うじゃ」

と、大作は、微笑して

「縄をかけるか」

「いいえ」

「その胆もあるまい」

大作は、そういって、ずかずかと、玄関の方へ出て行った。

(しまった。縄をかけたらよかったに――いや、この調子なら、頼めば、首でもくれたのに――えらい物を逃がした)

右源太は、頭の中一杯に、残念さを感じながら、刀をもって、小走りに、玄関へ走って出た。

「道を開けい」

大作が、叫んだ。役人が、道を開けた。

「脇差をとれ」

与力の一人が叫ぶと

「武士の作法を御存じか、それとも、縄にかけるか?」