Japanische Klassiker mit Furigana
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さんじゅうねんごのせかい
三十年後の世界
海野 十三
Lesen Sie 三十年後の世界 (さんじゅうねんごのせかい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.140 Zeichen · 137 Bildschirme
「なるほど」
他の隊員もあいづちをうった。
「するとこの人骨の主は、自分でこの洞門の扉をやぶり、中へはいってこの位置でぜつめいしたとは思われません。つまり何者かが、この人骨の主の死体をこの中へ投げこんでいったとしか考えられないのです。そうは思いませんか」
「いや、それにちがいないと思います。博士のすいりは、なかなかするどいですね」
「すると、何者がこんなことをしたか、扉をあのように曲げることも、ふつうの人力ではできません」
博士がことばをとめた。誰も意見をいう者がない。
「ぼくたち探検隊員をおどかすために、こんなことをしたのではないでしょうか」
正吉少年がいった。そんな気がしたからである。
「おどかしのために……」
博士も他の隊員も、正吉のことばに、びくっ、としたようである。
「そうかもしれない。月世界にはいろいろ、とうとい物がある。われらマルモ探検隊だけに独占させてはならないと思って、われわれを競争相手と考えている者もいるでしょう。その連中が、われわれに対してけいこくをこころみたのかな。それにしても人骨をほうりこんで行くとは、なんというやばんなやり方だろう」