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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんじゅうねんごのせかい

三十年後の世界

海野 十三

Lesen Sie 三十年後の世界 (さんじゅうねんごのせかい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.140 Zeichen · 137 Bildschirme

Aozora Bunko

「いや、心配させてすまなかった。みんな、助かったよ。ありがとう。ありがとう」

迎える者も迎えられる者も、ともに涙をうかべて、抱きあった。

装甲車は、すぐさま宇宙艇の中に格納せられた。

マルモ隊長は、厳重な見張をするように命令した。それは、例の月人たちが、いつ逆襲してくるか分からなかったからである。

トロイ谷で掘って来たルナビゥムは、大切に倉庫へしまいこまれた。

「どうだい。今日採ってきたルナビゥムだけで、これから火星を廻って、地球へもどるのに十分だろうか」

隊長は、機械長のカコ技師にきいた。

「とてもだめですね。どうしても、今日採ってきた量の三倍は入用ですね」

「あと、どれだけいるのか。それでは、明日もう一度トロイ谷へ行って掘ることにしよう」

「しかし隊長。トロイ谷へ行くことは、たいへん危険だと思いますが……」

「危険は分っている。しかし火星へ行くのをやめて、このまま地球へ引っ返すこともできないと、みんなはいうだろう」

「それはそうですね」

「そうだとすれば、われわれはもう一度危険をおかさなくてはならない」

「やっぱり、そういうことになりますかなあ。あの倉庫第九号に貯えておいたルナビゥムが盗まれないであれば、こんな苦労をしないですんだのですがね。