Japanische Klassiker mit Furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.472 Zeichen · 667 Bildschirme
信子は純粋な奴でしたよ。純粋なだけに、ほかの考えようがなかったんだ。……僕が高等学校時分からお父さんに背いて別の方へ歩き出したために、信子はお父さんにお父さんの信念をシャブらされて育ったんだ。つまりお父さんの信念の申し子だった。つまり、お父さんの信念が、信子を殺したんだ。……お母さん、それから信子……それから、こうして僕、双葉、欣二にしても――お父さんは、ホントは誰も愛しちゃいないんですよ。(立って、プイと上手の扉から出て行ってしまう)
(間――柴田は誠の後姿を見送っていたが、やがて椅子にかけて、自分の前を見つめる)
三平 ……(先程からジロリジロリと誠の方を見ながら鼻毛を抜いていたが)ふ――む……いかんなあ。
柴田 …………
三平 どう言うんだんね?
柴田 ……う?
三平 いやあ、あれはどうも、此処が(と自分の胸を指して)だいぶ進んで来たんじゃないかなあ?
柴田 ……?
三平 ハハ、どうです、あれにも早くワイフを持たしてやらんといけんたい。(脈絡の無い事を平気で言ってニヤニヤする)
柴田 ……(再び自身の考えの中に落ちてしばらく黙っていてから)私ぁ、そんなにむごく扱ったかなあ?