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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるくこと

三好十郎の仕事 第三巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.472 Zeichen · 667 Bildschirme

Aozora Bunko

房代 あーあ!

須永 どうも……すみません。

舟木 ふん。さ、部屋へ行こう。

織子 いえ、あの――

若宮 あのう……(先程この室に入ってきてから、この男にしては例の無い一言も口をきかないで須永の顔ばかり穴のあくように見ていたのが、この時はじめて、それもこの男には珍しい意味の無い言葉を吐く)

(室内は水を打ったように静かになってしまう。柳子は虚脱して、須永の方をボンヤリ見ている。間。……ゆるやかな笛の音がはじまる。桃子が吹いているのである……)

浮山 ……モモコ、寒くはないか?

モモ …………(フルートを吹きながら、頭を横に振る。……そのフルートの音と浮山の声で室内の空気が溶けて、やわらかになる)

省三 須永君!

須永 え?

省三 この……(後が言えないでいる)

モモ 須永さん、いっしょに塔に行かない? あすこの方がよく鳴る。(立って須永の方へ)

須永 ええ。(救われたように立ちあがる。足がしびれて少しヨロヨロする)

浮山 でも、あぶないから、もうよしなさいよ。

モモ だって須永さんと一緒だもの。

浮山 でも、こんな暗いからさ。

モモ ホホ、暗いのは平気よ。(須永の手を取って、スタスタ出て行く)