Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
青年 ……今年はどうです、出来の具合は?
百姓 今年は良えだよ。……土用に入ってからの天気順が良かった。……殊に麦作は良え。こら、こんな実の入りようだ……(こき落した麦の穂を掴んで見る。青年も寄って行きそれにさわる)……去年あたりに較べりゃ、一倍半と言うとこずら。ハハ……
青年 やっぱり、出来が良いと嬉しいでしょうね?
百姓 うん、そりゃ、うれしい……んだが年まわりと言うもんが有ってね、いくらうまくやっても悪い年も有る……こんで、だから、作が良くっても俺たちゃあ、それほど喜こびもしねえし、悪くたって、それほどしょげ返りもしねえですよ。……二年三年位じゃ、泣いたり笑ったりも出来ようが……こんで十年の間をならして見ると、良えも悪いもねえ、毎年同じだあ。
青年 ……(なんの気もなくポツリポツリと語りながら、休まず急がず麦こき進んで行く相手の横顔を見守っている)
百姓 ……やれ、どっこいしょと、……ほう、少し風が出て来た。丁度、叩いてすます頃にゃ、ええあんべえの風にならす……(麦をこき落しながら、無意識に鼻歌が出て来る)
(間)
青年 ……なんの歌です?
百姓 あんだえ?