Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
と同時に、どう足掻いて見ても、言い足りることにはならない。言えば、僕と雖も見る眼を持ち考える頭を持っているのだから、世上の現象の一つ一つに就て自分なりの見解は持ち合せている。時に依ると、これはチョットした達見であると自惚れてもよさそうな意見を抱くことがある。しかし、それを言って見ても何になる? その言説を即刻実践するだけの充分なる勇気と客観的な力を持たず、かつ、その言説から依って起る現実の事柄に向って身を以て処そうとするだけの充分な決意を持たぬ者が、よしんばどの様に高邁な正論を吐いたとしても、それが何になる? お国のために、何の役に立つか? 人々のために、何の役に立つか?
全体、われわれには理屈が多すぎるのだ。今われわれに必要なことは、一知半解の事に就て無責任な「批判」を吐き散らすことではなくて、信頼するに足る指導者を見出して、その者の号令を黙々として躬行することなのだ。もし万一、批判を敢えてしようとならば、口舌を以てせず身を以てすればよし。それこそ、真の批判であり、主張である。
特に、曾て過去に於て重大な思想上の過誤に陥ったことの有る自分などは、既に久しくその様な過誤を清算し、卒業し現在に於ては根本的に全く健全な地盤の上に生れ変り得ていると自ら確信しても、尚、なるべく、よけいな言説を吐くべきで無い。