Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
――(言いながら頭を上げて相手を見て、びっくりして言葉を切る。時間表を調べている間に笠をぬぎ頬かむりを取ったのを見ると、殆ど白髪になった頭髪に小さく結った髷が現われる。しわが寄り、陽に焼けて、眼つきのおだやかな、とぼけたような感じの老媼の顔。先程平手でこすった時に附いた土が鼻のあたりに鬚のように残っている)
百姓 さようさ……(額に掌を当てて少し傾いた太陽を見上げ、次ぎに、ぬいだ手拭で顔を拭きなどして)今から三時の上りに乗るんでは、いくらユックリ歩いてっても、だいぶ間があらあ。……(相手がマジマジ見ていることなどにとんちゃくなく、拭き終った手拭いを今度は姉さまかぶりにして、さあてと言った顔になり、黒い両手にペッペッとつばきをくれて、麦束の方へ)
青年 ……(フッと笑えて来る)
百姓 んだが、この辺じゃ、別に見るようなとこも無え。あっちを見ても此方を見ても、へえ、唐松林と山ばっかりでな、(麦束を取って、片足でシッカリと千歯の踏板を踏んで、麦の穂をこき落しはじめる)
青年 はあ、……(おかしさが止らず、声を出してクスクス笑う)……
百姓 珍らしいもんなんぞ、何一つ無えづら。