Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
堀井 いや、一所に入っていたから出して来たまでだ。
三好 ……(小さい軸物を開けて、そこに描いてある真赤な画を見て、ギョッとする。次に吸いつけられたように画に見入る)……ふーむ。
堀井 金なんとかてえ人の描いた、古いもんだそうだ。
三好 ……ふーむ。こいつは――。ふーむ。
堀井 唸る事あ無かろう。
三好 ……先生、これ持っていらっしゃい。刀なんぞ、くそくらえだ。
堀井 医者が仏さんなんぞ持って行けるもんか。気に入ったら、君にあげようか。
三好 そんな無茶な……。でも、持って行かないんなら、僕に貸しといて下さい。
堀井 いいさ。他にあげる物と言っても、なんにも無い。その煙草入れは気に入ったらしいけど、駄目だしなあ。これでも親父があちらから持って帰った時は、関税だけでも百円近く取られたらしいけど、こうして封印を附けて書き出して見ると、たしか七十円たらずだよ。なさけ無いや。まあ、そのお不動さんでも持っていたまえ。もしかすると、そいつが僕の形身になるかも知れん。
お袖 先生、そんな――。
堀井 いいよ、わかってるよ。大袈裟な事あ、俺あ、きらいだ。だけどね、……たかが軍医で行くのに、死ぬの生きるのと言うのも変な話だけど、実あ正直の事言やあ、……今迄みたいにしてフラフラやっているなあ、いやんなっちゃった。