Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
」と、勇作は先ず叱り付けました。
勇作に云われるまでもなく、問屋場の人足どもは正直ですから、もう一息のところだから早く行こうと、さっきから催促しているのですが、平作ひとりがなか/\動かない。こんな重い具足櫃は生れてから一度もかついだことが無いから、この暑い日に照らされながら然う急いではあるかれない。おれはこゝで一休みして行くから、おまえたちは勝手に先へ行けと云って、どっかりと腰をおろしたまゝで何うしても動かない。相手がお武家だからと云って聞かせても、こんな具足櫃をかつがせて行く侍があるものかと、空嘯いて取合わない。さりとて、かれ一人を置いて行くわけにも行かないので、人足共も持て余しているところへ、こっちの三人が引返して来たのでした。
その仔細を聴いて、勇作も赫となりました。平作とても大して悪い奴でもない。鎧櫃の秘密を種にして余分の酒手でもいたぶろうという位の腹でしたろうから、なんとか穏かに賺して、多寡が二百か三百文も余計に遣ることにすれば、無事穏便に済んだのでしょうが、勇作も年が若い、おまけに先刻からのむしゃくしゃ腹で、この雲助めを憎い憎いと思いつめているので、そんな穏便な扱い方をかんがえている余裕がなかったらしい。