Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
門のくゞりを推す音がきこえたので、お幾が出てみると、主人の弟の正木新五郎が見舞に来たのでした。お幾は医者へ行く途中で、正木の家の中間に出逢ったので、主人が蝮に咬まれたという話をすると、中間もおどろいて注進に帰ったのですが、生憎に新五郎はその時不在で、四つ(午後十時)近い頃にようやく戻って来て、これもその話におどろいて夜中すぐに見舞にかけ着けて来たというわけです。新五郎は今年十九ですが、もう番入りをして家督を相続していました。兄よりは一嵩も大きい、見るから強そうな侍でした。
「兄さん。どうした。」
「いや、ひどい目に逢ったよ。」
兄弟は蚊帳越しで話していると、そこへお幾が茶を持って来ました。その顔が美しいばかりでなく、阿部さんの眼のせいか、姿までが痩形で、如何にもしなやかに見えるのです。どうも不思議だと思っていると、阿部さんの耳に又きこえました。
「置いてけえ」
阿部さんは不図かんがえました。
「新五郎。おまえ今夜泊まってくれないか。いや、看病だけならお幾ひとりで沢山だが、おまえには別に頼むことがある。おれの大小や、長押にかけてある槍なんぞを、みんな何処かへ隠してくれ。