Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しゃんはい

上海

横光 利一

Lesen Sie 上海 (しゃんはい) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.628 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

それは重なり合って這い出ようとする虫の厚みであった。彼は足元から這い上って来る虫のぞろぞろした冷い肌を感じると、もうそこに立っていることが出来なくなった。

「出よう。これだけはもう僕も御免こうむるよ。」

そのとき、彼はふと壁を見ると、そこにかかっていた白い肋骨の間を、往ったり来たりしている鼠があった。それは間もなく二疋になり、三疋になった。が、それは三疋どころではなかった。しばらく見ている中に、一方の隅から渡って来た鼠の群れが真黒になりながら肋骨の下や口の中から、出たり這入ったりして壁を伝って下へ降りた。

「君、あれは飼ってあるのかね。」と甲谷は訊ねた。

「そうだ。あれを飼っとくと手数がはぶける。鼠というものは昔から、地上を清めるために生息しているものなんだ。」

蝋燭の光りの中で、大きな影を造って笑っている山口の顔が、このとき甲谷には恐るべき蛮族のように見えて来た。

「頭の上に革命があるというのに、ここで君は始終そんなことを考えているんだね。」と甲谷はいった。

「何アに、革命といったって、支那の革命じゃないか。弱る奴は白人だけさ。良い加減に一度ヨーロッパの奴を捻じ上げとかないと、いつまでたったって馬鹿にしやがる。