Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
Lesen Sie 不在地主 (ふざいじぬし) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.990 Zeichen · 141 Bildschirme
」という標題のビラにされていた。
「……あんなにしてやったのに、ビラば配るなんて恩知らずだッて、怒ってるワ。」
「誰だ?」
「……………」
「お前もだべ?――んだべ。」
「……誰でもさ。」
「こけッ!」
二人とも、かたくなに黙り込んでしまった。
「な、節ちゃ。」――調子が変っていた。「節ちゃは、あれだろう。俺、模範青年になってる方がええんだべ。」
健は節を「お前」と云ったり、「節ちゃ」と云ったりする。「節ちゃ」という時は、何か真面目なことを心に持っている時に限っていた。――節はそれを知っている。
「健ちゃだもの、滅多なことしねッて、わし思ってるわ。んでも淋しいの……。皆が皆まで健ちゃば見損った、見損ったッて云うかと思えば……。」
「節ちゃ、そう云っても、岸野の農場で阿部さんや伴さんさ誰だって指一本差さねえんでねえか。」
「それアんだわ。良え人ばかりだもの……。んでも阿部さんば煙ぶたがってるわ。」
「小作で無え人はな。――俺達第一小作だからな。」
「変ったのね……。」
「模範青年の口から、そったら事聞くと思わないッてか?」
健はかえって、それで自分を嘲った。――「模範青年、模範青年!」