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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふしぎなとり

不思議な鳥

小川 未明

Lesen Sie 不思議な鳥 (ふしぎなとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.797 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

「高く買てやるよ。町で売れるより高く買てやる……。」

「貴君に上るなら、銭はいらないから、私の欲しいものをおくんなさい。」といった。

「お前が欲しいもんてや、何んだ。」

「欲しいものをおくんなさるか?」と、吉太の声は顫えて、眼が輝やく。

「何だ? やれるものならやる……。」と私は怪しみながらいう。

吉太は黒い鳥を持たまま、考え込んだ。遠いものを追うような眼付をした。いつしか両眼からは熱い涙が湧き出て、涙は彼の頬に流れた。今迄と変って獰悪げな面構えが、忽ち見違うように柔和となった。私は、不思議に堪えなかった……彼にこれ程の感興を与えるものを果して自分が持ているであろうか、たとえそれが何であっても、必ず吉太に与えようと心に誓った。

「早く言え、やるから。」と、確り言た。吉太は、声を震わし乍ら、

「何時か見た、絵具皿を下さい。」

といった。

私には、急にその皿が想い出せなかった。

「何様形なのだ。」と聞くと、

「花の形をしているのです。」

と、いって泣いた。

私は吉太の泣くのを始めて見た。斯様悪摺た悪魔の児が、どうして泣くだろうかとも思った。が、又急に可哀そうになって、

「じゃ探して置く、明日の朝来い。