Japanische Klassiker mit Furigana
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ふちんぐんかんのみほん
不沈軍艦の見本
海野 十三
Lesen Sie 不沈軍艦の見本 (ふちんぐんかんのみほん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.749 Zeichen · 24 Bildschirme
「どうだ、気に入ったかね、ルーズ君」
「いや、大気に入りだ。余は金博士を今日只今、名誉大統領に推薦することを全世界に宣言する」
「大きなことをいうな」
「そして金博士に贈るに、ナイアガラ瀑布一帯の……いや、瀑布のように水が入ってくるわい。おや、艦がひどく傾いて沈下してきたが、まさかこの不沈軍艦が沈むのではあるまいな」
「この見本軍艦の用もすんだから、わしはもうこの辺で沈めて置こうと思うのじゃ。さあルーズベルト君。ぐずぐずしていると、艦もろとも沈んでしまうよ。いそいで本艦を退去したまえ」
「え、それはたいへん。おい急ぎ引揚げろ。して、金博士、君は」
「わしのことは心配するな。艦載機にのって引揚げる。すっかり自動式のこのホノルル号に、水兵一人乗っていないから、わしが引揚げさえすれば、それでよいのじゃ。さらば、さらば」
7
大統領は命からがら沈みつつある不沈軍艦ホノルル号を退艦した。
後がワシントンに帰ってきたときは、出かけるときとはちがって、大した上機嫌であった。
「さあ、余は百隻の不沈軍艦を、これから一年間のうちに所有することになるぞ。早速建艦命令教書を書くことにしよう。