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Japanische Klassiker mit Furigana

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せかいのいっかんとしてのにほん

世界の一環としての日本

戸坂 潤

Lesen Sie 世界の一環としての日本 (せかいのいっかんとしてのにほん) von 戸坂 潤 (とさかじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 215.338 Zeichen · 422 Bildschirme

Aozora Bunko

当時、民政党などでは、増税反対の名目の下に、財産税や取引税の廃止を決議して、世人をして唖然たらしめたが、処が今度の結城財政では、この点、注文通りになっているのである。尤も第三種所得税の免税点引下げは助かり、馬場大衆課税の多少の削減もあるから、実はこの点、都市民衆の実際利害から云って、すぐ様どっちとも云えないのだが、併しとに角問題はこの財政方針の基礎になっている林内閣の政治方針にあるのである。それによると、国民生活の安定という課題は、生産力の増進という課題で以ておきかえられて了った。ここに生産力というのは、もちろん資本主義的運用のキャパシティーのことに他ならないのだ。

で今や民衆の本能的な不安の内容が、より一層ハッキリして来たわけである。つまり落ちつくべき処に落ちついた林内閣とは、金融資本の強化独裁の軌道の上に乗って、実質的に(決して観念的なウルトラ・ヒロイズムとしてではなく)日本資本主義の「革新」を行なおうとする方向にいるもののことだが、そのためには、民衆の利害などは眼中にない、まして世論などはどうでもよい、という一点にあるのである。尤も実はそのためには、今や世論や民衆の利害を代表するように見える既成政党を決して無視は出来ない。