Japanische Klassiker mit Furigana
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アリゾナのめとら
世界怪奇実話II
牧 逸馬
Lesen Sie 世界怪奇実話II (アリゾナのめとら) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.877 Zeichen · 91 Bildschirme
それとともに、そのワラタ号と別れてから記録的な大暴風雨に襲われ、そのため遅着した事も併せて報告された。ワラタはまだケエプ・タウンに入港っていない。が、誰も未だ心配する者はなかった。クラン・マッキンタイア号の言うような、何んな大荒海があったにしたところで、その小さなぼろ船でさえ可うやら突破して来た位いだから、同船より遙かに大きく新しいワラタ号が、乗り切れない筈はない。皆そう考えて、ワラタ号は予定が遅れただけで今にも港外に姿を現すであろうと、待ち構えていた。きっと機関に何か故障が起って、跛足を引くような具合に、ぶらぶらやって来ているのだろう。エンジンが参ったり、その為めに応急舵制動機でも掛けていたりすると、虫が這うように暇のかかるものだから、遅れているのに不思議はない、と、そう話し合って、最初は比較的呑気に構えていた。ところが、二日が三日となり、四日と過ぎても、ワラタ号は、ケエプ・タウン港外の水平線上に浮かび上って来ない。そこで、真剣に騒ぎ出した。船客の家族や友人達が、憂慮に閉ざされてケエプ・タウンの船会社支店へ殺到する。が幾ら訊かれても、会社のほうにも、発表す可き何らのニュウスが這入っていないのである。