Japanische Klassiker mit Furigana
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アリゾナのめとら
世界怪奇実話II
牧 逸馬
Lesen Sie 世界怪奇実話II (アリゾナのめとら) von 牧 逸馬 (まきいつま) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.877 Zeichen · 91 Bildschirme
警察医の手に依って、この二人の女の屍体は、市の変死人収容所へ移される。殺人強力犯係ダヴィッドスン警部が駈け付けたのは、この時だった。
先ず、その日の正午にチッキを持ってトランクを受取りに来た、若い二名の男女の容貌、服装、言語の特徴などを、応対した駅係員に就いて詳細に聴取するところから、このセンセイショナルな捜査の第一幕は切って落される。
「トランクが着くと直ぐ、警察へ言って呉れりゃあ宜かったのになあ」ライアン刑事が口惜しそうに、「今頃はもう犯人は立派に押さえていたよ」
然し、アンダスン着荷係が言うには、変な臭いのする荷物が着いたからといって、一いち警察へ報らせていては遣り切れない。世の中には、変った人も多いから、思いもかけない奇抜な品物を思いも掛けない奇抜な包装で送るやつがあるというのだ。魚を鞄へ入れたり、鳥や、そうかと思えば愛犬の死骸などを、大事そうに見事なトランクへ詰めて出したり、――臭い荷物は、日に幾つとなく停車場を通過する。特に今のような狩猟のシイズンには、これは有り勝ちなことで、それにアリゾナ州は狩猟地でもある。勿論、そんな物を簡単な方法で汽車便で送ることは、規則違反ではあるけれど、実際はよくあることなのだった。