Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おかのした

丘の下

小川 未明

Lesen Sie 丘の下 (おかのした) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.401 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

日の光は、ほのかに足もとをあたためて、草のうちには、まだ生き残った虫が、細い声で、しかし、朗らかに歌をうたっていました。

「なんて、平和で、静かな景色だろう。」

彼は、懐中から、スケッチ帖を出して、前方の黄色くなった田圃や、灰色にかすんだ林の景色などを写生しにかかったのであります。

「あの光るのは、水かな。」と、彼は、田の中を流れる小川に目を注いでいました。そのとき、がやがやと声がして、丘の下を、学校の遠足が通ったのであります。

「どこの学校かしらん。こんなに遅くなってから、遠足するのは?」

年雄は、鉛筆を握ったままで、しばらく、その列をながめていました。彼の目は、いま列の先頭に立って歩いていく、先生の姿にとまったのです。

「小山先生に、よく似ているが。」

小山先生こそ、いままで思い出していた、やさしい先生でありました。列の先頭になっていく先生は、背が高く、黒い洋服を着て、うつむいて歩いていられます。小山先生の姿と癖そのままであります。

「ああ、あの太った、洋服を着た女の先生も?」

年雄は、その先生が、学校にいられたのを記憶しています。

どきどきする心臓を、こらえるようにして、目をじっと下に向けていると、列の終わりに、こんどはロイド眼鏡をかけて髪を長くした、若い先生が、後れながらついていかれます。