Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
Lesen Sie 中井正一評論集 (ちょうさきかん) von 中井 正一 (なかいまさかず) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.229 Zeichen · 256 Bildschirme
の数学を、一瞬間で計算しつくして、その法則のもつ構成のすばらしさを、筋肉や血や呼吸でもってはかり、築きあげ、そのもつ調和、ハーモニー、響きあいを、肉体全体で味わうのである。音楽は耳を通して、肉体に伝えるのであるが、この場合は、指さきから足までの全体の動きで、全身が響きあっているのである。これがわかった時、これまでの自分は、他人みたいなものなのである。自分がほんとうの自分にめぐりあうと、そうなってくるのである。
このように考えると、クロールまでが、美学にも関係をもってくるのである。楽しいことは、常に容易ならないものを、その背中に担っているはずである。ボートのフォームなどは、あの八人のスライディングの近代機械のような、艇の構造に、八人の肉体が、融け込んで、しかも、八人が同時に感じる調和、ハーモニー、「いき」があったこころもちが、わかってこないと「型」がわかったとはいえないのである。しかも、それがわかった時は、水の中に融け込んだような、忘れようもない美しいこころもちなのである。よく「水ごころ」とか「ゲフュール」などと、ボートマンがその恍惚とした我を忘れるこころもちを呼んで楽しむのである。