Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

よげん

予言

久生 十蘭

Lesen Sie 予言 (よげん) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.000 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

帽や紙の王冠をかぶった乗客が、しどろに踊っている。

安部は酔いくずれそうになっているそばのフランス人に、今日は、いったいなんの会だとたずねると、今日は聖シルヴェストルの聖日さ、除夜さ、つまり十二月三十一日さ。あと十分もすれば、歳が一つふえるのさ。どうも、はばかりさま、というようなことをいった。

安部はなんということもなくその辺のテーブルにおしすえられ、誰が注いでくれたともわからない三鞭酒をガブガブ飲んでいると、事務長が笑いながらやってきて、新しい年のスタータァの役を、あなたにおねがいするといった。どんなことをするのかとたずねると、午前零時にピストルを射ち、それを合図に、三鞭酒をみなの頭にふりかけて、おめでとうをいうんです。私がここにいて、秒針を数えますから、「さあ」といったら射ってください。硝薬だけで、弾丸は入っていませんから、ご心配なく、といって安部の手に拳銃をおしつけた。

十二時五十九分になると、船長はコルクをゆるめた三鞭洒の瓶を高くあげ、事務長は三〇……二〇……と秒針を数えはじめた。安部は、すこしばかり石黒にからかってやれと思って、銃口を曖昧に自分の胸に向け、合図と同時に笑いながら曳金をひいた。