Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にじゅういち
二十一
Lesen Sie 二十一 (にじゅういち) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.877 Zeichen · 21 Bildschirme
のまま上って行こうとするのである。そうして下足番になぐられた。それでも靴をぬごうとせず、又歩きだそうとするので、三人の男が僕を押えつけ、ねじふせて、靴をぬがせて突き放した。それ程の羞かしさを蒙りながら、僕は割合平然と芝居を最後迄見て帰ってきたが、そのときはどんな心理であったか、今はもう思いだすことが出来ないのである。
当時僕には友達がなかった。たくさん有ったが、僕の方から足を遠くしたのである。なぜなら、僕が坊主になろうというのは、要するに、一切をすてる、という意味で、そこから何かを掴みたい考えであり、孤独が悟りの第一条件だと考えていた。けれども神経衰弱になってみると、分裂する意識の処理ほど苦しいものはなく、要するに、孤独が何より、いけない。孤独は妄念の温床だ。誰でもいい、誰かと喋っていればいくらか救われる。そこで僕は二人の友を毎日訪ねた。一人は辰夫と云って、之は当時発狂して巣鴨養保院の公費患者であり、も一人は修三と云って(菱山ではない)之は当時岸田国士、岩田豊雄氏らが組織しかけていた劇団の研究生、共に中学時代の同級生であった。
修三は彫刻家の弟と二人で婆やを使って一軒家をもっていたが、兄弟二人は花やかな生活に酔っ払い深夜でなければ帰らないし、二三日泊ってくることはザラにある。