Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
料理屋の娘が三味線というならきこえる(わかる)が、学校の歌うたいになってもはじまらんいわれて。マアちゃんやけおこして、ごはんも食べずに泣きよる。――それからな先生、ミサ子さんの学校は女学校とちがうんで。学園で。ミドリ学園ゆうたら、生徒は三十人ぐらいで、仕立屋に毛がはえたような学校じゃと。そんなら高等科のほうがよかったのにな、先生」
思わず笑わせられた先生は、笑ったあとでたしなめた。
「そんなふうにいうもんじゃないわ、小ツやん。それより、マアちゃんどうしたの?」
「ふがわるいゆうて、休んどん」
「ふなんかわるないいうて、なぐさめてあげなさい、小ツやんも早苗さんも。それより、富士子さんどうした?」
「あ、それがなア、先生、びっくりぎょうてん、たぬきのちょうちんじゃ」
小ツルは声を大きくし、見ひらいても大きくなりっこのない細い目を、無理にひらこうとして眉をつりあげ、
「兵庫へ行ったんで。試験休みのとき、うちの船で荷物といっしょに親子五人つんでいったん。ふとんと、あとは鍋や釜やばっかりの荷物。たんすも大昔のぬりのはげたん一つだけで、あとは行李じゃった。富士子さんとこの人、みんな荒働きしたことないさかい、いまに乞食にでもならにゃよかろがって、みな心配しよった。