Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
「おれだって、ひく気になればオルガンぐらい、すぐひけるんだよ」
奥さんもすなおにうなずいた。
「そうですとも、そうですとも」
大石先生が休みだしてから、明日は六回目ぐらいの唱歌の時間になる。男先生にとっては、明日の唱歌の時間がたのしみにさえなってきた。
「きっと生徒が、びっくりするぞ」
「そうですね。男先生もオルガンがひけると思うて、見なおすでしょうね」
「そうだよ。ひとつ、しゃんとした歌を教えるのも必要だからな。大石先生ときたら、あほらしくもない歌ばっかり教えとるからな。『ちんちんちどり』、だことの、『ちょっきんちょっきんちょっきんな』、だことの、まるで盆おどりの歌みたよな柔い歌ばっかりでないか」
「それでも、子どもはよろこんどりますわ」
「ふん。しかし女の子ならそれもよかろうが、男の子にはふさわしからぬ歌だな。ここらでひとつ、わしが、大和魂をふるいおこすような歌を教えるのも必要だろ。生徒は女ばっかりでないんだからな」
奥さんの前で胸をはるようにして、ことのついでのように、今のさっきまで二人でけいこをした唱歌を歌った。
「ちンびきのいわは、おンもからずゥ――」