Japanische Klassiker mit Furigana
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にばんめのむすめ
二番めの娘
小川 未明
Lesen Sie 二番めの娘 (にばんめのむすめ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.488 Zeichen · 16 Bildschirme
外は、いい月夜でありました。昼間のように明るく、木立の姿はうす青い月の光に照らし出されていました。しかし、どこにも娘の姿は見えませんでした。そして、はるかかなたから、波の音がすすり泣くようにきこえてきました。
さすがに、秋になると、宵々に、荒海に打ち寄せる波の音が、いくつかの村々を過ぎ、野を越えて、遠くまできこえてくるのであります。
娘の泣き声と思ったのは、その波の音であったのでした。
姉や、弟も、二番めの娘のことをいいくらしていました。
冬がきました。こがらしは、空に叫び、雪はひらひらと舞って飛び、山も、林も、やがて真っ白となって、雪の下にうずもれてしまいました。この時分になると、もはや、汽船の笛の音もきくことができませんでした。荒浪は、ますます荒れて、暗い空の下に、海は、白くあわだっていたからであります。
山にすんでいる獣や、鳥は、餌を探すのに困ったのであります。ある日のこと、姉や弟が、窓から外を見ていますと、四、五羽のからすが、鳴きながら、野原の方から飛んできて、圃の中の木立に止まり、悲しそうに鳴いていました。それは、親子のからすのように見えました。