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Japanische Klassiker mit Furigana

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にじゅうしんぞう

二重心臓

夢野 久作

Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

この中に生蕃小僧の人気が混っていると思うと、妾何だか気味が悪いわ。みんな死刑を見に来たような顔ばかり並んでいるようで……」

「ウン。これが又、僕の心配の一つなんだ。あの広告じゃ、たしかにインチキの誇大広告だからね。第一ポオの原作っていうのからして大ヨタなんだから……僕が夢にも思い付かなかった作り事なんだからね。今夜の演出がわかったらキット興行差止を喰うにきまっている」

「アラ。今夜のお芝居も駄目になるの」

「イヤ。そんな事はないだろう。ドンナに無茶な芝居を演ったって、思想や風教や政治向に関係してない限り、その場で臨席の警官から差止められるような事は、今までに一度も例がないんだからね……問題は明日の芝居なんだが」

「呉羽さんは今晩一晩でウント売上げようと思っていらっしゃるんじゃないの。罰金覚悟で……」

「そうかも知れんね」

「そんならトテモ凄い興行師じゃないの」

「ウン。しかも、そればかりじゃないんだよ。あの女は世界に類例のない偉大な女優であると同時に、劇作と犯罪批評の天才だよ。……同時に悪魔派の詩人かも知れないがね」

「あたし何だかドキドキして来たわ」

「暑いからだろう」