Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしんぞう
二重心臓
夢野 久作
Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme
「当り前だかドウだか知りませんけどね。もしソンナ話があったのを妾たちが聞いたって事が警察にわかったら大変じゃないの。お兄さんの極端に激昂し易い性格は、みんな知っている事だし、あの家の案内は残らず御存じだし……万一、疑いがかかったら大変と思ってね妾ずいぶん心配したのよ」
「馬鹿な……俺はソンナ馬鹿じゃない」
「だって今みたいに昂奮なさるじゃないの……話がわかりもしない中に……」
「……ウウン……それあ……そうだけど……」
「……ね……ですから妾は直ぐにアリバイの説明の仕方や何かについて考えたわ。……ずいぶん苦心したことよ」
「そんな事は苦労する迄もないじゃないか。昨夜はチャントここに寝てたんだから……」
「まあ。そんなアリバイが成立する位なら苦心しやしないわ。お兄さんたら探偵作家に似合わない単純な事を仰言るのね。でもその寝ていらっしゃるところを誰か他所の人が夜通し寝ないで見ていなくちゃ駄目じゃありませんか。妹の妾が証明したんじゃ証明にならないんですからね。それ位の事は御存じでしょう。貴方だって……」
「ウム。そんならドンナアリバイを考えたんだい」
「それがなかなか考えられないのよ。