Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしんぞう
二重心臓
夢野 久作
Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme
人から何度も何度も云って来ているんですけど、断っちゃってジイッと我慢し通してんのよ」
「馬鹿……何だって断るんだ。そんな美味い口を……」
「だって妾が二百円取ってお兄様を養うよりも、妾がお兄さまの百円の御厄介になっている方が嬉しいんですもの……」
「うむ。そうかッ……感謝するよ……」
兆策はモウ眼を真赤にしていた。
「でも……トテモ息苦しいのよ。だって同性愛なんて日本にだけしかない事でしょう。朝鮮ではソンナ話、聞いたこともないんですから、ドウしたらいいのかわかんないんですもの。呉羽さんと同じ位に妾が呉羽さんを好きにならない限り、どうする事も出来ないじゃないの。女蛇に魅入られたようなタマラナイ気持になるだけよ。それがトテモ底強い魅力を持って迫って来るんですから尚更、息苦しくなって来るのよ」
「手紙も何も来ないのかい呉羽さんから……」
「イイエ。そんなもの一度も来たことないわ。妾が現実にそう感じているだけなの」
「フ――ム。そうすると……どうなるんだい……ボ……僕は……」
「アラ泣いていらっしゃるの……お兄様は……」
「泣いてやしないよ。怖いんだよ。僕は……」
「チットモ怖いことないわ。