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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごえもんとしんざ

五右衛門と新左

国枝 史郎

Lesen Sie 五右衛門と新左 (ごえもんとしんざ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.405 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

……別に他意とてはございません」

これが五右衛門の申状であった。

「あまり縫いよく見えたというか? ふん」

と秀吉は小首をかしげた。

「その者直々俺が調べる」

秀吉は正家にこう云った。

そこで五右衛門は破格を以て秀吉の御前へ引き出された。

「俺の体に隙があったと、こうお前は云うのだな?」

「御意の通りにございます」五右衛門は少しも臆せなかった。

「で、どんな時、隙があった?」

「ご退座という其の瞬間、お体が斜になられました時」

「うむ、その時隙が見えたか?」

「はい、左様でございます」

秀吉は鳥渡考えた。

「よく申した、味のある言葉だ。斜? 斜? 側面だな?……いや全く世の中には側面ばかり狙う奴がある。とりわけ徳川内府などはな。……どうだ五右衛門、俺に仕えぬか」

「これは何うも恐れ入ったことで」

「得手は何んだ? お前の得手は?」

「はい、些少、伊賀流の忍術を……」

「ほほう忍術か、これは面白い。細作として使ってやろう。……これ、此の者に屋敷を取らせろ」

こんな塩梅に五右衛門は、ズルズルと秀吉の家来になった。

×

「居るかえ」

と云い乍ら這入って来たのは、お伽衆の曽呂利新左衛門であった。