Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごがつのそら

五月の空

宮本 百合子

Lesen Sie 五月の空 (ごがつのそら) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.361 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

わが、こころ。

*

あわれな、わが、こころ、

歓びに躍り

悲しみに打しおれ

いつも揺れる、波の小舟。

高く耀き 照る日のように崇高に

どうしていつもなれないだろう。

あまりの大望なのでしょうか?

神様。

*

自分は 始め 天才かと思った。

あわれ あわれ は……。

然し、その夢も 醒めた。 有難い。

今は、一片の草のように

つつましく、愉しく、熱心に芸術に向って居れば。安らえる。

発育

始めに 本能の憤りが 来

次に 道徳 正義の感が起る。

やがて そろそろ 耀きの実体が見え

憧憬と帰依とが 全心を占める。

真の芸術への直覚。

然し、此時多くの 友達と、所謂読者はお前を離れるだろう

彼等には あまり ひためんだから

あんまり 掴む あぶはち、とんぼ が

見えないから。

*

勢こんで ものを書き

非常に おなかが 空いた。

何か食べたいな。――然し良人はまだ帰らない。――

自分は、座って サイドボールドの中を覗き

美しい柳の描いてある 水なし飴を一つつまみ

ひとりで、部屋を見廻し 味わう。

考えて見ると――貴女はそう思いませんか?

人間そのものが芸術であると、思う。