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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

平林 初之輔

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.840 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、いくら調べてみてもそのようなものは見つかりませんでした。ただ、不思議なことには、瀬川艶子というタイピストの着物の地からとれたらしい糸が一本見つかっただけです。きっとあの女が、最近あの窓にもたれていたことがあるに相違ありません」

「そのことなら」

と署長はちょっと冬木の言葉をさえぎって、

「警視庁のほうから、さきほど報告が来てるんだ。きみにはまだ知らせるのを忘れていたが」

と冒頭して、瀬川艶子がこの物語の冒頭に記しておいた、社長室の内部で起こったことの顛末を逐一証言し、最後に『だれか社長室の直接廊下へ通ずるドアをノックした者があったので、社長さんが慌てて手を放されましたから、その間にわたしは事務室のほうへ帰ってまいりました』と言ったこと、その時にドアをノックしたのはだれか、瀬川は知らないと言ったことなどを語った。

「そりゃ、重大な話ですね」

と、冬木刑事は自分の話を続けることを忘れて叫んだ。

「そうかもしれん。が、まずきみの調べたところをしまいまで聞こう」

と、署長は言った。

「つまり、いままで申し上げたようなわけで、被害者は決して五階の窓から突き落とされたものではなく、またおそらくどの窓からも突き落とされたものではない、という結論にわたしは到達したのです。