Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
平林 初之輔
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.840 Zeichen · 30 Bildschirme
で、どんなことを調べていきました?」
野田幸吉は冬木刑事が、北川が社長室へ入った時間などについていろいろ訊き質したこと、それから社長室の開けっ放してある窓の窓枠や、床の上を虫眼鏡で念入りに調べて、何かごみのようなものを油紙に包んで持って帰ったことなどを詳細に語った。
長谷川はいちいちうなずきながら聞いていたが、野田の話が終わると、
「もうそれっきりでしたか?」
と、念を押した。
野田は刑事が帰りがけに、タイピストのことをちょっと訊いた旨を告げた。
「なにか、着物の地のことでも訊いたのですか?」
「そうです。着物の地や色のことを訊きました」
と、野田はびっくりしながら答えた。
「えらいっ」
と、長谷川は思わずぽんと膝を打った。
「ぼくと同じところへ目をつけている。しかも、ぼくより早く気がついたのはさすがだ。……野田さん、ぼくもこのとおり虫眼鏡を用意してきたのですよ。だが、警官が帰ったあとじゃ社長室へ入るわけにもいかんし、もう調べなくとも結果は分かったようなもんですがね」
こう言いながら、彼はさっき刑事が持ってきたのと同じような虫眼鏡を掌へ載せて見せた。
長谷川がSビルディングを出るとき、ほうぼうの部屋の時計が十一時を打つのが聞こえた。