Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
甲賀 三郎
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.373 Zeichen · 25 Bildschirme
ぼくは夢判断をしたのだがね」
「なるほど、いよいよ空想に入るね」
「うん、空想さ。だがね、夢判断だって空想だとばかり言えないよ、科学的根拠があるのだ。きみは精神分析学というのを知ってるか」
「知らないね」
「情けないやつだな。それでよく新聞記者が勤まるね。きみは『新青年』(当時の代表的推理小説雑誌)を読んでるだろう」
「うん、読んでる」
「先月のに長谷川天渓氏(一八七六―一九四〇。評論家・英文学者)のハムレットの精神分析が載ってたろう。読まないのかい」
「ちょっと読んでみたが、面倒だったのでやめた」
「不心得千万だね。ぼくの親父は当年とって七十四歳だが、あれを読んでひどく感心してたぜ。きみはまだやっと三十になったばかりの青年じゃないか。しかも、社会の木鐸をもって任じる――」
「よせ、よせ、ぼくはもう行くよ」
「待て、待て、本論に入るから。ところで夢判断だが――どうも精神分析を知らないと話しにくいのだが、十分ばかり聞いてくれないか。夢判断からすこぶる重大なことを発見したのだから」
「聞くよ、なるべく簡単にやってくれ」
「よし。じゃ、始めるよ。第一は夢に関する仮説だ。いいかね、いかなる夢でも有意識または無意識の本人の精神活動だというのだ。