Japanische Klassiker mit Furigana
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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
Lesen Sie 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.879 Zeichen · 109 Bildschirme
地下室へくだる階段は、もうすっかり闇の中に沈んでいたが、マリ子は兄にあいたい一心で、とんとんとんとかけくだった。階段をおりると、そこにはまた広い廊下があった。そして大きな扉をもった室がいくつもあった。
一番ちかい部屋の扉の前に立って、マリ子はこわごわ室内の様子をうかがった。扉のむこうは、しずかであった。人のいるようなけはいはしなかった。
(この部屋ではないらしいわ)
マリ子は、おびえたように、扉を見なおすと、“倉庫”という文字が、マリ子にもよめた。
「あら、ここは倉庫なんだわ」
マリ子は、足早に、廊下を歩いて、次の部屋の前に立った。すると、部屋の中から、じいじいじい、じいじいじいというかなり高い物音がひびいてきた。
そこには“人造人間エフ氏の室”と書いてあった。
(まあ、人造人間エフ氏の室、兄さんはここにいるのじゃないかしら)
マリ子は、おもいきって、扉をとんとんと叩いた。
「兄さん、正太兄さん。マリ子ですわ」
マリ子は、そういって、しばらく返事をまった。
しかしどうしたものか、マリ子のまっていた返事はきかれなかった。ただ扉の向うでは、あいかわらずじいじいじいと奇妙な物音がしつづけであった。