Japanische Klassiker mit Furigana
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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
Lesen Sie 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.879 Zeichen · 109 Bildschirme
マリ子は、人形のように、じっと室の隅に立っていた。ぱちぱちぱちと、とつぜんはげしい音がきこえた。見ると、その呼び物のソ連の新型戦車が火をふいているのであった。よく見ると戦車は真赤に熟しつつ、どろどろと形が熔けてゆくのだ。そして、その前には、正太に似た少年が、大口をあいて、はあはあ息をはきかけている。その息が戦車にあたると、戦車はどろどろと飴のように熔けてゆくのであった。
なんというあやしい少年のふるまいであろう。それは人間業とはおもわれない。一体彼は何者であろうか。
燃える戦車
「おう、たいへんだ。戦車が燃えている。いやどろどろに熔けている、おい、みんな早くこい」
「何だ。火事か。えっ、鋼鉄づくりの戦車がひとりで焼けている?」
展覧会場は、たちまち大さわぎになってしまった。警官隊がトラックでのりこんでくる。サイレンを鳴らして、消防自動車がとびこんでくる。たんへんなさわぎだ。このさわぎが始まると、二人の少年少女はいちはやく会場の外へにげだした。そしてどこかへいってしまった。
ホースをもって、消防手がのりこんでくると、そのとけくずれた戦車をしきりにのぞきこんでいる髭だらけの老人紳士があった。