Japanische Klassiker mit Furigana
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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
Lesen Sie 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.879 Zeichen · 109 Bildschirme
少年は、なにをおいても、郊外にある家へかえって、病床にある母にあいたかった。しかし本当のことをいったら、母はどんなに心配するかもしれない。母にはすまないが、マリ子は船の中で病気になり、敦賀の病院に入っていることにしておこうと決心をした。その正太が、東京郊外の武蔵野に省線電車をおり、それから砂ほこりの立つ道を、ひとりぽくぽく家の方へ歩いているときだった。彼は母にあってよどみなくいうべき言葉を、あれやこれやと考えながら歩いていたので、ついぼんやりしていたらしい。それが、ふと目をあげて、向こうにつづくひろびろとした畑道をながめたとき、彼は意外なものを見つけて、おもわず「あっ」とおどろきの声をあげた。
「あっ、あれはマリ子じゃないか」
二百メートル先の向こうの畑道を、二人の少年少女が、手をひいて歩いていく。その少女のうしろ姿を見たとき、正太はそれが妹のマリ子だといいあてたのだった。なぜといって、その少女は、船の中にいたときのマリ子の服と同じ服を着ていた。赤い帽子も同じであった。おかっぱの頭の恰好や歩きぶりまで、たしかにマリ子にちがいなかった。
「おーいマリ子」