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Japanische Klassiker mit Furigana

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じんぞうにんげんせんしゃのきみつ

人造人間戦車の機密

海野 十三

Lesen Sie 人造人間戦車の機密 (じんぞうにんげんせんしゃのきみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.501 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

博士は、把手から手を放すと、手をあげて、禿頭をガリガリと掻いた。

醤の密使油蹈天氏が、その部屋に現れたのは、それから五分ばかりたって後のことであった。

「おう。油蹈天か。お前が来るようじゃ、大した土産もないのであろう」

博士は、密使の顔を見て、率直に落胆の色を現した。

「いや、博士。本日は、わが醤主席の密命を帯びてまいりましたもので、きっと博士のお気に入る珍味をもってまいりました」

「羊の肉は、くさくて、嫌いじゃ。第一、羊の肉が、珍味といえるか」

「羊の肉ではございません。なら、用談より先に、これをごらんに入れましょう」

密使は、背中に負っていた大きな包を、機械台のうえに下した。博士は、鼻をくんくんいわせながら、傍へよってきた。

「燻製じゃな。いくら燻製にしても、羊特有の、あの動物園みたいな悪臭は消えるものか」

「まあ、黙って、これをごらん下さい」

密使油が、包を派手にひろげると、中から鼠色の大きな動物が現れた。顔を見ると、やはり鼠に似ていた。

「ほう、これは大きな鼠じゃな」

「金博士。鼠ではございません。これはカンガルーの燻製でございます」

「カンガルーの燻製?」