Japanische Klassiker mit Furigana
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じんぞうにんげん
人造人間
平林 初之輔
Lesen Sie 人造人間 (じんぞうにんげん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.736 Zeichen · 24 Bildschirme
「まあ、ではもう実験が成功したのですか?」
夫人はつつみきれぬよろこびをもってたずねた。
「まだ成功はせん。しかしまだ二日の余裕がある。それまでにすっかりできあがるつもりだ」
* * *
翌日早朝鎌倉へでかけた博士は、一日実験室にとじこもっていた。隣室からは、博士の忙しそうに歩きまわる足音のあいまあいまに、水道から水のほとばしり出る音、硝子器のふれあう音などが、かすかにきこえ鋭敏な鼻にはほのかな薬品の匂いさえかぐことができた。
* * *
その翌日、いよいよ大会の当日であった。恒例をやぶって××新聞の講堂にかえられた会場は定刻前から立錐の余地もなく熱心な聴衆がつめかけていた。朝野の学界の名士新聞記者は演壇の両側にいならんでいた。今日の大会は博士の報告演説だけで独占されることになっていたので、司会者の開会の辞がおわると、村木博士が割れるような拍手を浴びて登壇した。千余名の聴衆の視線は一斉に博士に注がれた。
博士はしずかな語調で、案外に簡単に実験の経過を報告してから、「これからその嬰児を皆様に御覧に入れます」