Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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がんりゅうじま

仇討二十一話

直木 三十五

Lesen Sie 仇討二十一話 (がんりゅうじま) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.854 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

「畜生め、御嬢さんに聞いてみろ。二つ返事で、あの源八ならと来るのだ、覚えてやがれ坊主め」

と、怨んでいたが思出すのは例の石子詰である。神鹿(しんろく)を殺す者は、人殺しよりも重い罪になるというのが、とにかく掟らしく云触(いいふら)されていたから、源八夜中に一頭ぽかりとやっておいて、死骸を通仙の門口へ置いておいた。

私はこの話を誰かの作り事であると云っておいたが、この鹿殺しなどもよく出てくる手である。

「やあ鹿が死んでいる」

落語で云うと、門口へ鹿でも死んでいると大変だというので、奈良では競って早起きしたと云うが、冬寒くって夏暑い所、夜中までも起きている必要のない所だから早起きをしたのだろう。

「鹿め通仙さんに見て貰いにきて、叩いても起きないうちに死んだのやろ」

「阿呆抜かせ」

「それでも春日(かすが)さんの使姫の神鹿や、その位のことは判るで」

「神鹿の死損(しにそこね)てこの事や」

「洒落か、そら」

「しんどの仕損いって、どや上手やろ」

役人が来て調べたが勿論下手人は判らない。下手人が判らないと、門口にあったという理由で通仙は処払いに処せられる。これも判らない処分であるが、こうしないと松葉屋瀬川の話はおもしろくならない。